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チタン窒化物(TiN)の薄膜に、革新的な物理気相成長(PVD)テクノロジーを提供するEndura Cirrus HTX TiNは、次世代のデバイスが直面するハードマスクの拡張性における課題を解決します。チップのフィーチャーが縮小し続けるに連れ、より複雑で小さな配線構造を正確にパターニングするハードマスクの革新が非常に重要となっています。PVDにおける長年にわたる専門性をさらに強化する新システムは、10nm以降のノードでパターン精度を確実にする、画期的なハードマスクを提供します。
チップ設計が高度になるに連れ、先進の集積回路はサイズが縮小されてアスペクト比は高くなり、より高密度にパッケージされています。ゆえに、電気回路(配線)を作成する際のパターンエッチングとメタライズに使用される材料の堅牢性は、これらのパターンの完成度を維持する上で非常に重要です。わずかなひび割れで適正なメタライズが不可能になる場合もあり、デバイスの信頼性と機能性を損なう可能性があります。
チタン窒化物(TiN)はハードマスク材料のスタンダードとなっており、配線を作成するLow-k絶縁体として使用されています。しかし、先進のテクノロジーノードでは、より低いデバイスの静電容量を達成するために、絶縁体はより多孔質になっており、重ね合わせたTiNマスクによる圧縮圧力によるエッチ後のゆがみ(ラインの曲がりやパターンの崩れ)において、もろく、影響を受けやすくなっています。この自然な圧縮圧力を低減して膜密度を維持することが、エッチプロセスに耐える上で非常に重要です。
従来のTiNにおける圧縮圧力は、高密度で複雑な配線における線幅のばらつきとパターンの崩れを引き起こしていました。
高密度で伸張力の高いCirrus TiNは、厳密な線幅制御とビアの重ね合わせ精度を提供し、高密度かつ複雑な配線におけるパターンの信頼性を維持します。
Endura Cirrus HTX PVDシステムで達成された画期的な機能のひとつは、膜の結晶配向が調整可能な高度にイオン化されたプラズマを達成する、極めて高周波のRF源の採用です。これにより、応力と密度の悩ましいトレードオフが解消されます。結果として得られるTiNは、理想的な引っ張り応力と高密度を合わせ持ち、優れたエッチング選択制、CD線幅制御、ビアの重ね合わせ精度、高密度で複雑なパターンの信頼性を達成します。比類のない膜厚均一性を低欠陥で達成することにより、新システムではばらつきを最低限に抑えた、極めて高精度のパターニングが可能になります。
従来のTiN結晶成長メカニズムでは、結晶と粗い表面の間にボイドが形成されます。
Cirrus TiNの結晶成長メカニズムでは、ボイドフリーの膜で平滑な表面が得られます。