Vistara プラットフォーム

Vistara

Vistara は、フレキシビリティ、インテリジェンス、サステナビリティという3つの柱を軸に設計されたモジュラー式のプラットフォームです。 Vistaraにより、半導体メーカーは最も複雑なレシピを一つのプラットフォームに組み込み、運用コストを削減し、市場投入までの時間を短縮して、サステナビリティへの取り組みをを推進することができます。

Vistaraは非常に高いフレキシビリティを持ち、アプライド マテリアルズやパートナー企業が提供する広範な種類、サイズ、構成のチャンバを搭載することができます。ウェーハバッチロードポート数は4ないし6、プロセスチャンバ数は最小4から最大12までの構成が可能です。Vistaraは、原子層堆積(ALD)や化学気相成長(CVD)などで使われる小型チャンバ、エピタキシーやエッチング用の大型チャンバのいずれも搭載可能です。これらのチャンバを組み合わせ、真空化の同一システム内で一連のウェーハ製造プロセスを完了させるIMS (Integrated Materials Solution®)レシピの開発が可能となります。

Vistaraに組み込まれた数千個ものセンサは、大量のリアルタイムデータをアプライド マテリアルズのAIx ソフトウェアプラットフォームに供給し、R&Dからプロセスの移行と立ち上げ、量産に至る幅広いアプリケーションをサポートします。数千ものプロセス変数の中から実行性のあるデータが抽出されるので、エンジニアは機械学習とAIの力を活用し、チップの性能や消費電力をベストに高めてプロセスウィンドウを最大に広げるレシピを迅速に作成することができます。プラットフォームの随所にインテリジェンスが組み込まれています。たとえばファクトリインターフェースモジュールでは、ロードロックをインテリジェントに制御して吸排気時間を最適化することにより、パーティクルと欠陥を低減して歩留まりが最大になるよう支援します。プラットフォームロボットの自動調整により、立ち上げ時間が最大で75%短縮します。生産時には、Vistaraプラットフォームがコンポーネントを常時、監視・調整することにより、手動での処理を最小限に抑えて連続稼働時間を最大化するとともに、必要な保守を予測します。

半導体プロセスの複雑さやステップ数が増すにつれ、ウェーハ生産にはより多くのエネルギーや材料が必要となります。アプライド マテリアルズは、等価エネルギー消費量、化学物質の使用による影響、クリーンルーム面積要件の3つを2030年までに30%低減する、という3x30イニシアティブを推進していますが、Vistaraはその推進を念頭に置いて設計された初のプラットフォームです。 Vistaraでは、ポンプ、熱交換器、冷却装置などエネルギーを大量に消費するサブファブコンポーネントの利用方法を最適化するとともに、ガスパネルの設計を一から見直しました。これらの改善によって、プラットフォームのエネルギー消費は従来のプラットフォームに比べて35%も低くなり、半導体メーカーはスコープ1および2の排出量を低減することができます。このほかVistaraはクリーンルームの占有面積を30%縮小します。